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活性を一切記載しない構造・薬物動態研究に特化した報告例

Lévesque J-F, Bleasby K, Chefson A, et al. Impact of passive permeability and gut efflux transport on the oral bioavailability of novel series of piperidine-based renin inhibitors in rodents. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11008869

昨日に引き続きメルク社のピペリジン系統のレニン阻害薬の報告。化合物1は強力な活性と良好なPKプロファイルを示したが、CYP阻害とhERG阻害に課題があるので、オフターゲットに対する選択性を出すため上部分の脂溶性パートを除去した。ピペリドン2では選択性は改善するが、経口吸収性が全くない(Table 1)。胆汁菅カニューレとPK検証から、消化管での排出トランスポーターの影響が示唆された。このPKの課題は、logDの向上による排出系影響の軽減と膜透過性改善によって解決を試みた。最初に合成した化合物は3,4でPKをプロファイリング、Pgp基質の影響はMDRノックダウン動物を用いて評価、または抗癌剤のエンハンサーとして利用されるPgp基質とBcrpトランスポーターの選択的阻害薬エラクリダール(GF120918)で評価した。ピリドン系統はPgp基質になる事が確かめられたので、これをジフルオロフェニル基に変換、脂溶性の向上と膜透過性の改善は、経口吸収性の改善につながった。log Dと膜透過性、膜透過性と経口吸収性のプロファイリングから、レニン阻害薬では、log D > 1.7、膜透過性>10 10-6 cm / sでPgp基質にならない事が良好な経口吸収性の条件、と結論づけている。活性値は一切出さずにPKに対するSARを示した、最適化研究の報告としては非常に珍しい事例。創薬化学では活性だけが課題ではないので、このような報告も有用かもしれない。
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