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脂溶性効率:LLE vs LELP

Tarcsay A, Nyíri K, Keserű GM. Impact of Lipophilic Efficiency on Compound Quality. Journal of medicinal chemistry. 2012:19–21.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22229549

LLE, LELPといった脂溶性効率がADMETプロファイルと薬効のバランスを最適化するのに優れた指標である事が示唆されている。ここでは、フラグメント、HTSヒット、リード、開発候補化合物、フェーズ2開発化合物の各ステージでLLEとLELPを解析した。その結果、両方の指標が化合物の質を判断する上で有効である事が判明した。LLEは研究開発の各ステージでの指標になるが、フラグメントには利用できない。一方で、LELPはフラグメントの指標にも過小評価せずに判断できる指標である。LE, LELPともにAMEと安全性プロファイルに有効であるが、リスク・アセスメントをする上では、LELPの方がLLEより有効である事が示唆された。

<ヒット・トゥ・リード最適化>
logPとLLEでの比較(Fig. 1)、及びLELPとの比較(Fig. 2)から言える事として、
1)フラグメント・ヒットの脂溶性効率はユニークなプロファイル
2)奏功したリードは、他のリードの11前後にあるのと異なり9前後のLELPを有している
3)フラグメント・リードのLELPは一般にHTSより優れている
4)HTSのヒットとリードでは脂溶性効率はほとんど変わらない

<リード最適化>
LELPとLLEで各ステージを比較すると、奏功したリードは他のリードと別カテゴリーになる(Fig. 3)。リードの質を見極める上で、LLEとLELPの比較は有効。

<ADMET>
膜透過性(Fig.4)、細胞傷害性、hERG阻害、CYP2D6誘導、CYP3A4誘導(Fig. 5)についてLLE, LELPを解析、クライテリアを満たさない要素数とLELPは相関があったが、LLEには相関がなかった(Fig. 6)。よって、ADMETの指標にはLELPが優れている。


<最適化戦略における脂溶性効率の役割>
LELP10を維持する為に、置換基の脂溶性logPに応じて獲得すべき活性値のガイドラインを設定した(Fig. 7)。pAct-logPは物性と活性のバランスをとる為の指標になる。置換基に応じたLLEへの貢献度を評価する一つの目安として、LLEAT (ref. 26 J. Comput.-Aided Mol. Des. 2011, 25, 663-667.)を提案している。

<熱力学解析>
レニン阻害薬、HIVプロテアーゼ阻害薬、プラスメプシンII阻害薬の最適化事例、医薬品のスタチン、HIVプロテアーゼ阻害薬の事例で、熱力学的パラメーターとLELP, LLEを比較(Table 1)。エンタルピー駆動型ではLLE, LELPが良好で、脱溶媒和に頼るエントロピー駆動型では、脂溶性logPが高くなり、LLE, LELPが低くなる。
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