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リガンドベース受容体仮説で最適化

Lane CAL, Hay D, Mowbray CE, et al. Synthesis of novel histamine H4 receptor antagonists. BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS. 2011.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2011.11.098

ファイザー社のヒスタミンH4拮抗薬はインドール系化合物1から最適化される。この化合物は8 nMの強力な活性を有するが代謝安定性が低い。LE0.42で出発点としては良いと考え、脂溶性を下げて代謝安定性を改善する方針でデザインを行った。しかし、5-6,6-6縮合環のカルボン酸をメチルピペリジンと縮合させて得た化合物はいづれも活性が減弱した(Table 1)。活性が残るのがベンズイミダゾール系JNJ 10191584で、NHをメチル化で潰すと活性は消失する事から2位のアミドとの分子内水素結合が重要か、メチル化が受容体側とぶつかっていると推定した。インドールのベンゼン環部分をピリジンのようなヘテロ環にすると活性は減弱、こちらは受容体側と相互作用する為のπ電子リッチ性が必要と推定。次に活性の強いインドールに絞ってピペラジン部分を変換した。ピロリジンが2つ縮環した7で活性は保持された。この縮環の部分構造はボート型のコンフォメーションをとり、アミンの塩基性pKaはピペラジンの6.86から8.28に高まる。この結果脂溶性は低下して、代謝安定性の改善が期待できる。ピペラジンのアミン間距離が3.0Åであるのに対して、この縮環は3.4Åである。よって、塩基性を向上させ、脂溶性を低下させる効果的な等価体となりうる。一方で、この化合物はバイオアクティベーション陽性であり、インドール骨格の2ー3位エポキシ化、もしくは5位代謝によるキノメチド経路がその要因と推定された。よって、母核をベンズイミダゾールにした8に変換すると、バイオアクティベーションは回避された。しかし、活性は1桁低下の129 nMとなった。縮環アミンの変換では活性は向上せず、ベンズイミダゾールの4-6位の変換で活性・代謝安定性を両立させるようなインパクトはなし(Table 2)、ベンズイミダゾールのNをシャッフルさせたアザインドールでは5位へのクロロ導入で活性は1桁向上の83 nM、5位の置換基は受容体に特異的な相互作用に預っていると推定。セレンディピタスにもベンズイミダゾール13のカラム精製時に溶媒にアンモニアを入れていた為に副生したアミジン20で活性は9.5 nMと極めて強力であった。X結晶構造解析とpKaの計算からアミジンのNHがプロトン化、ベンズイミダゾールが脱プロトン化したツビッター構造をとっており、平面構造をとりやすくなっている事が活性向上につながっていると推定された。アミジン系統は非常に強力な活性を示す(Table 4)。しかし、結晶状態でこそ安定だが、メタノールのような一部の溶媒では分解してしまう。分解を防ぐような環状イミダゾリン27では分解を抑制できたが活性がなく、アミジン20と環化した27をハイブリッドした28でも活性はなかった。化合物20はジアミン構造故にPKでの分布容積は大きかった。
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