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CMAP、データを統合、マッピング、解析して有効活用できるツール

Qu X a., Rajpal DK. Applications of Connectivity Map in drug discovery and development. Drug Discovery Today. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S1359644612002760

CMapは、トランスクリプトームを利用して、マイクロアレイのプラットフォームを利用せずに、遺伝子発現プロファイリングに活用する事ができ、生物学、化学、臨床症状を関連づける "言語"とみなす事ができる。CMapで利用される化合物は当初FDAが承認した164種類の低分子薬剤を利用し、さらにその後1309個の低分子化合物にまで拡充された。ゲノムアレイ全体から7000以上の発現プロファイルを生成させ、異なる培養ヒト細胞株の中のmRNA発現をどのように変化したかを示すデータを提供する。また、インタラクティブなWebサイトや化合物カタログに対してCMapのクエリを行うためのオンラインツールを提供している。よって利用者は、新たに見出した低分子化合物、疾患細胞、ノックアウトのような遺伝子発現特性に関して、データベースを利用して検証する事ができ、機能的関連性を特定できる。
CMapはドラッグ・リパーパシング、リード探索、MOA解明、薬理学解明、システム・バイオロジーで応用できる。ドラッグ・リパーパシングとしては、資生堂が非定型薬のフルフェナジンをCMap解析によって育毛剤の開発化合物とした事例がある。向精神薬のフェノチアジン類の3化合物はCMap解析によってタモキシフェン耐性乳癌の増殖活性を阻害する事が見出された。クロロプロマジンとトリフルオペラジンは肝臓癌治療薬としての可能性が示された。これは公知情報をCMap解析する事で見出されている。抗潰瘍薬H2ブロッカーのシメチジンはCMap解析dえ肺腺癌としての可能性が示されている(Table 2にそれらの一例)。リード探索の局面では、主にフェノタイピング・スクリーニングで見出された化合物のパスウェイ・ネットワーク解析にCMap解析が貢献できる。たとえば、パルセノリドをテンプレートに利用したGEOデータベースの広範なインシリコ・スクリーニングでカラストロールとヒドロキシノネナールが抗急性骨髄性白血病治療薬になりうる事が見出された。パルセノリドの誘導体には同様の活性があり、治療効果はNF-κBシグナル阻害と酸化ストレス調節によって発揮されいていると判断された。また、CMapのMOA解明の利用として、アンドロゲン受容体シグナル阻害薬のセラストロールやジェジュニンがHsp90阻害の上流であるというものがある。CMapは脂肪細胞の代謝系の日内変動にmTORシグナルが関わっている事を示し、PI3K-AKT-mTORパスウェイの癌との関連性も明らかにし、薬理学解明にも貢献している。CMapデータは1300以上の薬剤のドラッグ・ネットワークを有しており、システム・バイオロジーにも貢献する。
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