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ハイスループットにバイオアクティベーションの構造毒性相関取得

Mitchell MD, Elrick MM, Walgren JL, et al. Peptide-based in vitro assay for the detection of reactive metabolites. Chemical research in toxicology. 2008;21(4):859–68.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18370411


FDAの審査基準は年々厳しくなっており、この環境で臨床での成功確率を高めるためには、動物モデルの毒性試験では見抜く事のできないバイオアクティベーションに起因する毒性を回避する事は必須課題である。ファイザー社は、スループットが高くコストエフェクティブな画期的なバイオアクティベーション試験の検証法を報告する。トラップ剤にはペプチドを利用する。このペプチドは使い勝手が良いようにいくつかの工夫が凝らされている。すなわち、アミン末端にはグルタチオンが結合しており、これが、反応性親電子剤(活性代謝物)と反応する。また、システイン残基は主な求核剤として働き、それ以外にもリジンのような求核性残基が存在する。このペプチドは、アルギニンーリジン結合を有しており、トリプシンによって開裂できる。トリプシンによる分解物をチェックすれば、システインで反応したか、それ以外の残基で反応したかを確認できる。また、システインをヨーダセタミドで選択的に置換しておけば、システインによる反応を防ぐ事で、反応部位を特定できる。ノンシステインペプチドとのコンビネーショントラップ実験で、親電子剤のソフト、ハードが区別できる。化合物は分子量200-600オーダーであるが、ペプチドによってトラップされるとその分子量は1300-2000と明確に区別できるサイズになり、SELDI-TOFマスによってダイレクトに検出する事が可能となる。この手法では、従来のグルタチオンやシアニドを使ったトラップ実験でのLC-MS法は必要としない。ペプチドのトラップ能の感度は高く、厳密な定量性はないものの、バリデートされた市販薬、毒性で回収、中止となった化合物に対して、良好な相関を示し、この手法の妥当性を確認できる。この方法はスループットが高いので、メディシナルケミストが合成した多様性ある化合物に対して構造毒性相関を取得する事で、そのリスクを検証し、問題となる部分構造を特定する事ができる。
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