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小さな疎水性ポケットを埋めていく効率的最適化で開発化合物創出

Guagnano V, Furet P, Spanka C, et al. Discovery of 3-(2,6-dichloro-3,5-dimethoxy-phenyl)-1-{6-[4-(4-ethyl-piperazin-1-yl)-phenylamino]-pyrimidin-4-yl}-1-methyl-urea (NVP-BGJ398), a potent and selective inhibitor of the fibroblast growth factor receptor family of receptor tyrosine kinase. Journal of medicinal chemistry. 2011;54(20):7066–83.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21936542


FDFR阻害薬はFig. 1に示す8化合物といった低分子が臨床入りしているがいづれもマルチターゲット阻害活性を持つ。ここでは選択的阻害薬を目指して最適化を検討している。まず母核ピリドピリミジンを分子内水素結合を環の等価体として単環ピリミジンウレアに変換した(Fig. 2)。Table 1の側鎖の変換でクロロ基2つとメチル基1つの3重原子で活性は100倍、細胞系活性は750倍向上している(Table 1)。この化合物はCYP阻害が10μM以下と薬物間相互作用の懸念が低い。さらにキナーゼ選択性は細胞系ベースで400倍以上と優れている。経口吸収性が良好で、ビボで作用を確認した。このマイナーチェンジで強力な活性を実現できた事を結晶情報から考察しており、2つのクロロ基がそれぞれ疎水相互作用に関与している(Fig. 10, 11)。さらに2つのメトキシ基も疎水相互作用をしており、一つは水素結合アクセプターとしても機能している。アミノピリミジンはピリミジン2位のCHがドナーとして機能し、3点の水素結合でヒンジに結合している。そして、末端のフェニルピペラジンは疎水相互作用にあずかっている。こうして見出したNVP-BGJ398は臨床開発へと進んだ。小さな疎水ポケットを効果的に埋めていけば活性を非常に効率的に稼げるというセオリーを体現した内容である。
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テーマ : 科学・医療・心理
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