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バイオアクティベーションのリスクをHOMOエネルギーレベルから推定

Kawai M, Sakurada I, Morita A, et al. Structure-activity relationship study of novel NR2B-selective antagonists with arylamides to avoid reactive metabolites formation. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2007;17(20):5537–42.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17766107

バイオアクティベーションの原因となるトキシコフォアを有する化合物は、たとえ動物での毒性試験をクリアしたとしても、フェーズ2以降で免疫系由来の毒性などが顕在化する場合がある。さらにフェーズ3以降の臨床応用ともなると、薬効対副作用の乖離が困難となって開発中止となる原因にもなり、製薬会社にとって甚大な研究開発費の損失と言う大打撃につながる。ここではバイオアクティベーションのリスクを化合物のHOMOレベルから推定できると報告している。ファイザーの研究者は、NMDAR2B拮抗薬としてHTSのヒット化合物から合成展開し、hERGを回避する為にNon-CAD構造2を見いだした。しかし、この化合物はジアミド構造の為か中枢移行性が充分でなくvivoでの薬効を示さなかった。そこで、アミド部分をエーテルリンカーに変換する事で、活性を保持して中枢移行性を獲得し、vivoで薬効を確認する事ができた(Table 1)。さらに代謝安定性の低さとバイオアクティベーションのリスクは、フェノール部分にあると推定し、種々のバイオアイソスターに変換した(Table 2)。良く知られたピロールやフェノールはバイオアクティベーションポジティブだが、ピラゾールの場合はアミドの置換位置によってポジティブにもネガティブにもなる。ピリダジノンはネガティブだがジヒドロピリダジノンはポジティブとなる(Table 2)。これからの中から、バイオアクティベーションのリスクが低く代謝安定性の良い化合物5bを候補化合物に選定している。この化合物はBA43%でhETGのリスクも低く、動態面、薬効面共に良好であった(Table 3)。バイオアクティベーションのリスクを、HOMOエネルギーで検証したところ、-9.4 eV以下でリスク回避できている事が理解できる(Table 4, Fig.3)。飽くまでガイドラインとして利用できる程度で、必要十分条件を満たすものではないが、HOMOエネルギーからのバイオアクティベーション予測は興味深い。
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